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「【MMD】魔王エンジェルでParadise Lost」メイキング [MikuMikuDance]

このほど完成した「【MMD】魔王エンジェルでParadise Lost」のメイキング記事を書いてみる。誰が得をするのか。
これはMikuMikuDanceで制作した動画である。



MikuMikuDanceでボツボツと動画を投稿し始めて早一年半。拙くはあるが一応、自作音源、自作モーションで動画を完成させることができたので、ここらで一区切り。

1.作品のイメージを決める

まずはネタ探しから。基本的に御三家(アイマス、東方、ボカロ)のキャラを使っている。視聴者と世界観を共有することが容易だからだ。それぞれのキャラに役割を与える時、このキャラはこういう性格だから・・・とイメージを組み立てていきやすい。
それぞれどんな動きをさせると面白いか、音楽はどういったものがイメージに合うか、どんな舞台に立たせるか、考えていく。

さて、今回。最初に思い付いたのはなんだったろうか。やはり元動画「4人でそれぞれ違うヲタ芸をUOで打ってみたpart2」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm11074352)のインパクトが大きいだろうか。アイドルにヲタ芸をさせるのが面白そうだなあと思った。Paradise Lostは好きな歌だったし、ドラマCDでの三条ともみの声が茅原さんという共通点もあった。同時期に楽譜(バンドスコア アニソン軽音楽部すぺしゃる その3 シンコーミュージック 2010刊)が手に入ったのもラッキーだった。
いつも文月さんのモデルを使っているが今回は元動画のイメージを大切にし、がんぷらPのモデルを使って「公園でダンスの練習をするジャージ姿の魔王エンジェル」を作ることにした。そして曲の盛り上がりで練習→ステージとシーンを切り替えるネタを仕込んだ。

2.音作り

BGMとなるParadise LostのMIDIを作成。スコアを写し、各音のバランスを取る。ボーカルパートがバックに負けないよう音色はブラスを選択。ところが実際に完成したものを鳴らしてみると所々ボーカルの音を外している。Youtubeで上がっている楽譜付のピアノアレンジの動画と比較し、修正を加えた。

3.モーション作り

トレス作業なので元動画が必要となる。smilevideoから動画を保存。保存形式がflvなのでMMD上で扱うために動画はaviに音はwavに変換する。aviの方はMMD上で背景として読み込む。
座標軸上にモデルを配置しトレス開始。大まかに5フレーム毎にトレス元と同じポーズを取らせていく。動きの速いところやポーズ間が元動画の通り遷移しない場合は更に3フレーム乃至1フレーム毎にポーズを与えていく。
アドリブの箇所は4人が別々の芸を打つが、省力化のため後列2人、前列2人毎に同じ芸を打たせることにした。
最大のネックは足・つま先のIKで、立ち居を繰り返すと足に捩じれが生じてしまう。これは解消しきれなかった。
また、がんぷらモデルは頭身にデフォルメが効いており、手を交差する動作が大きく取れずポーズを作るのに苦労した。

4.カメラ

今回は時間がないためかなり適当。なまじ苦労して作ったモーションだけになるべく全員の全身が映るようにしたかったり、でも足元の破綻は見えないようにしたかったり。最初は固定カメラだったのだが・・・。

5.編集

公園のシーンとステージのシーン。同じモーション、カメラだが、ステージもモデルも別なのでそれぞれaviに出力しなければいけない。Aviutlを使ってサビの入り直前に切り替わるように編集する。フェードインとフェードアウトを使って自然な感じにする。
タイトルやエンドロールもここで追加する。
ここで元動画の音を消し、自作のMIDIを合わせていく。踊りのタイミングに合わせるのが必須だが、スコアのテンポの指示が原曲通りでない場合がある。テンポが速い場合、動画の再生速度を上げるか、音の再生速度を下げるかして合わせる。

6.UP

説明文に元動画、借り物、制作意図、言い訳、見所など書く。
秋から作り始めてモチベーションが途切れて長くかかってしまった。折角作ったMIDIが勿体なくてなんとか完成させた。音の方もより良い物にしたかったけど外部音源の録音がわからず、でもサウンドフォントを初めて導入できた(そのせいで、元々の音色選択が乱れてしまったけど)・・・等々

7.次の動画?

しばらくダンスPV的な物はおやすみ。音楽中心でMMDを用いた静止画スライドショーのようなもの。それならMMDをベースに手描き絵も披露してみたい。

MMD-PV制作日誌(仮) [MikuMikuDance]

現在制作中のMMD-PVについて。というか風邪を引いて体調崩したため1週間以上作業が出来ていない。
ここではMikuMikuDanceというソフトとニコニコ動画内での権利関係について簡単にまとめてみる。

クリプトンのキャラクター・ボーカル・シリーズ利用のガイドラインと制作者の樋口氏の公開に至るまでの経緯はwikipediaに譲るとして(略)。

本体ver7.28のreadmeには「お断り」として「クリプトン・フューチャー・メディア株式会社様、その他Vocaloidシリーズに関して権利を有する方からクレームがあった場合には、本ツールの公開を中止する場合があります」との記載がある。
最終のver7.39に上述の項目はなく、権利関係については商用利用の項に「(中略)ただし音楽やキャラクタについては、それぞれの権利者の許諾を受けて下さい。また、MMD本体を商用で再配布等する場合は、MMD標準添付モデルのキャラクタ権利者であるクリプトン・フューチャー・メディア株式会社さまの許可を取ってください」という記述がある。重ねて免責事項に「**音楽等の著作権には特に気をつけて下さい!!**」と特に強調されている。

権利の問題に関する有名Pの動向としてはわかむらPが挙げられる。わかむらPは「フリーでの商業活動を開始するにあたり、著作権を侵害している動画を残しておくことが問題ではないか」と考え、「2010年11月1日未明、新年会や合作以外のわかむらP名義で投稿した全てのニコマス動画を削除した」(ニコニコ大百科:わかむらP)

ニコニコ動画の規約を確認すると、「他人の名誉、社会的信用、プライバシー、肖像権、パブリシティ権、著作権その他の知的財産権、その他の権利を侵害する行為(法令で定めたもの及び判例上認められたもの全てを含む)」が禁止事項にあたる。
PV制作に不可欠な音源については、「音楽著作物及び音楽原盤の利用に関するガイドライン」が定められている。いくつかのレコード会社の楽曲を除きJASRAC等ライセンス会社の管理楽曲については「自身で演奏したもの」「自身で演奏したものに併せて歌っているもの」「自身の操作によってDTMソフトウェア・MIDIソフトウェア・ボーカロイドソフトウェアなどで演奏・出力したもの」のみが利用できることになっている。

またユーザモデルには版権物の二次使用も多数存在する。その多くはアニメ・ゲームを素材とするものである。
二次使用がクリアになっているのは本家であるボカロと創作者がガイドラインを定めている東方だけかと思われる。

自分がMMD-PVを制作する上でこのことは頭の痛い問題であり、音源に関しては最近になってようやく自作midiを導入することが出来た。
ファンジン活動は常にグレーゾーンと言ってしまえば身も蓋もないが、midi作りも楽しめるようになったし、過去の動画は順次削除をしていきたいと思っている。

参考
VPVP(VocaloidPromotionVideoProject) http://www.geocities.jp/higuchuu4/
ニコニコ動画「音楽著作物及び音楽原盤の利用に関するガイドライン」 http://info.nicovideo.jp/base/license_guideline.html
上海アリス幻樂団http://www16.big.or.jp/~zun/内、東方風神録FAQ>東方シリーズのキャラや設定を使って、二次創作物を創りたいのですが



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