子どもの権利と自由について [考え]

当然、成年・未成年によって人として有している権利に差はないはず。
しかし、子供が、何かをしようとした時に制限される行為が多いと感じるだろう。

子どもの権利条約(訳文:日本ユニセフ協会)の第17条には「(中略)児童が国の内外の多様な情報源からの情報及び資料、特に児童の社会面、精神面及び道徳面の福祉並びに心身の健康の促進を目的とした情報及び資料を利用することができる」といういわゆる情報アクセス権が規定されており、
その為に締結国には「第13条及び次条の規定(表現の自由及び思想・宗教の自由)に留意して、児童の福祉に有害な情報及び資料から児童を保護するための適当な指針を発展させること」が奨励されている。

これが日本における青少年保護育成条例 に該当し、青少年は成人向図書を購入できない(大人側から言えば有害図書を購入させない)根拠となっている。

さて同条約の13条及び14条については「他の者の権利又は信用の尊重」「国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護」に必要な場合にのみ制限を課すことができるとしており、単独では成人と同様であるかに見えるが、上記17条と合わせるならば、
「有害図書と定義される領域においては、児童の表現及び思想の自由を制限できる」と解釈することも可能かと思う。

14条については、父母及び法定保護者が児童の発達能力に適合する方法で指示を与える権利・義務が認められている。しかし、古代より続く宗教儀礼の中にはこれら近代以降の人権解釈と整合しない事例がある。
割礼やモスリム女性のニカーブなどが連想される。
そもそも、地域・民族と同じく信仰も出生に関わる環境が大きく、自意識の発達以前から養われてきた信仰がその子自身の自由な選択と言えるのか。また子の信仰を事実上決定する父母が発達段階に合った信仰の在り方を指示できるのか。条約に反し、多くの日本人は首肯できないのではないか?
「信教の自由が保障されている」というには生き辛い社会である日本では致し方ないかもしれないが。
受容する側の社会が変われば信仰の在り方だって変わるのだ。
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