ホモ・エコノミクスになれば儲かるの? [考え]

年始に(ニコニコ動画で)アニメを見過ぎたせいか、ちょっと食傷気味。ピングドラムが脱落しそう。

前書いたgoogleの話の続き。ちょっと違うけど。
知る権利はどこまで有効か。
全ての情報に民衆がアクセス可能な社会が民主主義の前提だとして、今後はどんどん著作物へのフリーアクセス化が進むのではなかろうか。
これは著作権者の利益保護の動きとは連動しないだろう。
活字媒体はともかくとして、著作権の失効した後の音楽・映画著作物はどのように保存されていくのか。民衆がそれを欲した時、どう与えられるのか、などと。
ネット上でそれが可能になるなら、絵画や彫刻もネットを介して触れることのできる世界が来るかもしれない。

しかし、そこまでして達成されねばならない民主主義というものは本当に大切なものなのだろうか。
欠点は多いが他の制度より幾分まし、ということで民主主義が採用されているのに過ぎないのだ。

最近読んでる本「新自由主義の復権」(八代尚宏、中公新書2011)。タイトルの通り、現在新自由主義に与えられている評価は誤りだとして再評価している本。
いろいろ面白いことが書いてある。日本独自の伝統的経済というのは1940年の戦時に形成されたものを戦後も引きずっているだけで、明治から第二次大戦直前までは自由主義だったという主張。小泉改革は戦後の計画経済的体制を崩す為に行われたもので、その効果は「中途半端」であったと。
経済学者は派遣労働の緩和が格差を拡げたわけではなく、これを規制しても格差の是正には繋がらないという。元々格差は高齢化と共にそれ以前から拡がりつつあったのだと。

データを見るともっともかとも思う。しかし、いち労働者としては感情的に納得できない部分もある。人間は新古典主義のように経済上合理的な生物ではないのだ。派遣労働の実態を見ていれば尚更だ。フレキシブルな労働を謳歌している人なんていない。
それとも今以上に派遣労働が拡がり、正社員などというものがなくなれば収入の再配分が起き格差は是正されるとでも言うのだろうか・・・?
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